素粒子物理国際研究センターの主な研究内容
東京大学素粒子物理国際研究センターは、国際共同実験である オパール実験に参加している。
オパール実験は、スイスジュネーブ郊外にある CERN研究所で、 世界最高エネルギーの電子・陽電子コライダー
LEPを用いて行なわれている。電子と陽電子は衝突すると消滅して全衝突エネルギーが一気に放出され、
ビッグバン直後の初期宇宙をそこに再現する。オパール実験では、この高エネルギーの電子・陽電子衝突反応により、
Z0と呼ばれる力を媒介する粒子を大量に作り出して研究を行なった。これをLEP1と呼ぶ。また、それに続くLEP2においては、衝突エネルギーを2倍以上に増強し、
Z0の姉妹粒子であるW粒子をペアで生成してその研究を行うと同時に、未知の物理に対する探索領域を大幅に拡大した。
LEP1 (LEP I)
オパール実験によるLEP1の主な物理結果としては以下のものがあげられる:
LEP2 (LEP II)
1996年よりLEPは衝突エネルギーを約2倍にして 未知の高エネルギーで LEP2を開始した。
ここではWと呼ばれるZ0の姉妹粒子を ペアで生成することができる。 また、エネルギーが増強されたため、新しい現象や新粒子の
探索領域が大幅に拡大された。LEP2では衝突エネルギーを徐々に増強し、2000年にはLEPの約2.5倍の衝突エネルギーに到達し、実験を終了した。
オパール実験によるLEP2の主な物理結果としては以下のものがあげられる:
上にあげたこれらの研究結果から、「ヒッグス粒子」や、宇宙の「暗黒物質」の最有力候補と考えられる新粒子は、21世紀の次期計画によって確実に捕らえられるという期待が高まっている。我々は、さらに、ビッグバン直後の宇宙を探り、物質の根源、宇宙の始まりの謎へと迫っていく。
21世紀のICEPP
ICEPPの将来計画として、LEPのトンネル内に建設中のハドロンコライダーLHCや、
日本で計画が練られている電子・陽電子 リニアコライダー
が稼働することが大きく期待されている。これら次世代の加速器では、LEP2を越える全く新しいエネルギー領域へ突入していくことになる。
本センターはこれらの加速器計画の実現に向けて努力している。
hisho@icepp.s.u-tokyo.ac.jp