ヒッグス粒子の重さは、陽子のほぼ110倍から200倍の間


下の図は、電子と陽電子の衝突から、Z粒子とヒッグス粒子が生成される様子を表しています。Z粒子の重さは決まっていますから、より衝突エネルギーを増せば、より重いヒッグス粒子が探索できます。
Higgs mass chi2 Plot

LEP2では、LEP1と較べて約2.5倍もの衝突エネルギーがあるため、より重いヒッグス粒子の探索を行うことが可能です。 このように電子と陽電子から直接生成されるヒッグス粒子を探索する方法により、ヒッグス粒子の重さは陽子の約110倍よりも重いということがわかりました。

一方、LEP2でW粒子の重さを精密に測定するなど、標準模型のパラメータをさらに精度よく測定しました。 これらの精密測定と標準模型の関係式から、ヒッグス粒子の重さを間接的に予測することができます。

Higgs mass chi2 Plot

上の図で、横軸はヒッグス粒子の重さを表しており、曲線は精密測定に対してヒッグス粒子の重さがどのくらいだと都合がよいかを表しています。 曲線の谷の部分が最も都合のよい重さです。この研究の結果、ヒッグス粒子の重さは陽子の約200倍より軽いことがわかりました。

図中の黄色で塗られた部分は、最初に述べた直接測定によって棄却された領域です。

これら直接探索と間接探索の2つの方法により、ヒッグス粒子の重さは陽子の約110倍から200倍の間にあることがわかりました。

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