3つの力が統一される可能性
LEP実験は、Z0粒子の崩壊から、
相互作用の大きさを正確に測定した。
理論によると、力の大きさはエネルギーと共に変化する。
そこで、LEPで精度良く測定された相互作用の大きさを、理論に従って
非常に高いエネルギーまで変化させたのが下図
(横軸がエネルギーの対数、縦軸が力の大きさの逆数)である。
3つの力(電磁気力・弱い力・強い力)の大きさが、高いエネルギーで
互いに近付いてくるのが分かる。

単純な理論(赤い線)では、3つの力は完全には一致しないが、
超対称性を入れた理論(黄色い線)では、1016GeVという
途方もない超高エネルギーで一点に集まる。これは、全くの偶然かも
しれないが、この超高エネルギーにおいて3つの力が統一される
可能性を示唆している。
hisho@icepp.s.u-tokyo.ac.jp