────時空と宇宙の謎を解明する。
東京大学 素粒子物理国際研究センター

山下研究室

MEG実験

MEG Drift Chamber

MEG検出器

素粒子の標準模型ではレプトン数の保存は厳密に成り立ち、μ→eγという崩壊過程は起こりません。ニュートリノ振動の発見によって厳密にはレプトン数は厳密には非保存であることが分かり、μ→eγ過程は起こりえますが。なおその崩壊確率は現在の測定できる下限よりもずっと小さいと考えられています。

一方で、超対称性粒子が存在すると仮定すると、ニュートラリーノと呼ばれる超対称性粒子を介してもっと高い確率でμ→eγ崩壊過程が起こる可能性があります。MEG実験は、ミュー粒子の崩壊過程を10-13の分岐比の精度で超精密に測定することでμ→eγ崩壊事象を捉えることによって、超対称性粒子の存在を間接的に観測することを目的にした実験です。

MEG実験はICEPPの森研究室が中心となって行っていますが、山下研究室はMEG実験にも部分的に参加してきました。