一部の素粒子論で指摘されている「加速器でブラックホール(BH)が発生するかもしれない」という問題が、最近、ホットな議論になっています。これは、我々の世界の時空間において、四次元以外のextra dimension(余剰次元)が存在する場合に起こり得る現象です。世界最大の衝突エネルギーを誇るLHC実験で、この現象が初めて発見される可能性は十分に考えられ、事象解析を通じたextra dimensionの研究も、この実験の大きなテーマの1つとなっています。本研究室では、ATLAS-Japan 物理グループとの共同で、ATLAS検出器によるBH生成事象の探索および解析に関する研究を行っており、現在までには、主に、事象探索の研究を進めてきています。