これまでの研究


1. K中間子崩壊における時間反転対称性の破れ探索のための検出器開発

私たちの住む世界は、物質で満たされていることがわかってます。 これはあまりにも当たり前で何も不思議に感じないかもしれません。 でも実はとても不思議なことなんです。 宇宙初期には、物質と反物質がほぼ同数存在していたことがわかっています。 しかし今の宇宙には物質しか見当たりません。 このような異常事態を説明するためには、 時間反転対称性の破れや大きなCP対称性の破れというものがないといけないことがわかっています。 時間反転対称性は、文字通り、 「時間(演算子)を反転させたときに物理法則の対称性が保たれている」ということですが、 この対称性が破れるということは、「未来と過去で物理法則が少しくらい違ったっていい」 ということを表しています。 とっても砕けた言い方をすれば、「タイムマシンで過去や未来へ行くことができない」 と言えるかもしれません。 こんな「時間対称性の破れ」を探す方法の1つに、K中間子というメソン(素粒子の複合体)を 使う方法があります。 K中間子が3体崩壊するときに出てくるミューオンという素粒子のスピンを測定します。 現在、実験は計画段階ですが、茨城県東海村にあるJ-PARCハドロンホールのK中間子ビームを使って 実験することを考えています。 私たちは、実験の中で最も大事な実験装置、ミューオンのスピンを測定する実験装置ーMTPー、 の開発を行なっています。


ミューオン検出器の開発研究 -MTP-


2.ヒッグス粒子の探索(Run1)

ヒッグス粒子の研究




last update 2014/05/25