大型ハドロンコライダーLHC

大型ハドロンコライダーLHC(Large Hadron Collider)はCERNに建設された世界最大の陽子陽子衝突型加速器です。1994年に計画が承認され、15年以上かけて建設されてきました。2010年春から本格運転を開始し順調にデータを蓄積しています。

CERNaereal

CERNキャンパスの航空写真。赤い円がLHC加速器の場所を示しています。円周約27kmあり、遠方にレマン湖やジュネーブ市街が望めます。さらにその先にはモンブランをはじめとするアルプスの山々が見えます。(写真提供:CERN)

 

LHCの建設では日本も貢献しています。CERNはメンバー国の共同出資で運営されていますが、1995年日本政府とCERNの間で協定が交わされ、オブザーバ国として認められています。LHC建設に日本は138億円出資しており、最終収束用四重極電磁石はKEKとFNALの共同開発で作られました。

 

LHCphoto  
LHC加速器の内部、長さ15mの超伝導双極電磁石が連なっているのが見えます。この中を陽子ビームが両方の方向に向かって走ります。(写真提供:CERN)

LHCでの研究

LHCではATLASとCMSという汎用検出器実験と、bクォークの物理を精密に行うLHCb実験、LHCで鉛原子核同士を衝突させる重イオン実験用のAlice実験が行われています。本センターはATLAS実験に参加しています。