はじめに
田中研ではCERNATLAS実験でデータ解析や検出器アップグレード、実験を問わず人工知能、量子コンピューティングなど幅広い研究開発をやっています。






データ解析 「エネルギーフロンティア実験の醍醐味である「発見」を軸に様々な物理テーマの研究」
標準模型を超えた物理の直接的な手がかりを求め、超対称性粒子や 2つ目のヒッグス粒子の探索を行っています。取得した大規模な 実験データやシミュレーションデータ(ビッグデータ)を利用して、 これまでにない新しいアイデアを研究開発し、次なる発見を目指し研究を行います。 また、2012年7月4日の「ヒッグス粒子」の発見はATLAS実験の大きな目的の一つでした。 田中研はこの発見の仕事に大きな貢献(2つの光子に崩壊する解析)をしました。 ヒッグス物理のテーマは「測定」です。 この領域の研究(ヒッグスセクター)はまだまだ始まったばかりです。 ビッグデータを用いて標準理論がどの程度正しいのか定量的に判断することも重要な研究です。 新しいことに取り組みたい意欲的な学生さんを歓迎します。


計算機科学 「Machine Learningと量子コンピュータの応用研究」
コンピュータサイエンスは、これからの実験物理においてますます重要な研究テーマです。 ICT分野に後れを取らず新しい「ソフトウェア」技術を積極的に研究に取り込んでいきます。 人工知能、量子コンピューティング、クラウドコンピューティング、エッジなど、 最先端の研究を一から高エネルギー物理の実験の分野に応用する研究を本格的にやってみたい学生さんに最適です。
人工知能、機械学習の研究では最近流行りのトランスフォーマやグラフネットワークを用いて面白いテーマに挑んでみたいと考えています。 量子コンピュータはまだまだスタートしたばかりの分野と言えますが、その展開は予想できません。 ハードウェアからソフトウェアまで幅広いカテゴリーの研究が可能です。挑戦を歓迎します。


検出器アップグレード 「ATLAS検出器の電磁カロリーメータのL1トリガーアップグレードの研究」
「研究したい物理」が入っている可能性のあるデータをきちんと取得すること(=「トリガーする」)はデータ解析の第一歩です。 今後のLHCの改善によりルミノシティがどんどん上がっていくため、この一歩目があぶなくなっています。 田中研では2013年からカロリメータのトリガーアップグレードの研究開発を行ってきました。 この研究の総仕上げを行っていますが、まだまだ面白い研究ネタはあります。 特に、High Level Synthesis(HLS)を用いたFPGA Firmwareの研究開発に興味のある学生さんを歓迎します。


研究室訪問
「進学希望者」のページにあるように毎年5月下旬ごろ 素粒子物理国際研究センターで大学院進学ガイダンスを行っています。 また、ガイダンスに関係なく直接話を聞きたい場合、訪問したい場合は田中までメール(アドレスは下)をください。

ICEPPガイダンス 2023年5月下旬に予定しておりますが、 詳しくはICEPPのホームページで。

Opportunity is missed by most people because it is dressed in overalls and looks like work. (Thomas Edison)


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素粒子物理学国際研究センター 田中研究室   田中 純一
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