研究組織-C01

研究項目C「力の統一と超対称性の理論研究」

計画研究 C01「超弦理論のコンパクト化に基づく標準模型へのアプローチ

研究代表者 江口 徹 京都大学・基礎物理学研究所 教授
研究分担者 川野 輝彦 東京大学・大学院理学系研究科 助教

伊藤 克司

東京工業大学・大学院理工学研究科

准教授

(研究計画の概要) 双対性を用いた弦理論の非摂動的力学の研究には過去数年間にわたって大きな進展があり、ブレーンとよばれる高次元に広がった媒質や、種々の弦理論の背後に存在すると考えられるより基本的な理論=M理論など重要な発見が相次いだ。M理論は11次元の理論のためコンパクト化する空間は7次元であるが、7次元多様体が特別な幾何学的性質を持つと 現象論的に望ましいN=1超対称性をもつ4次元理論が得られる。この研究ではM理論のコンパクト化を詳しく調べ、超対称統一模型など現象論的理論との融合を試みる。また、超弦理論においてラモン場のフラックスが存在するとディラトンやモジュライと呼ばれる質量ゼロの粒子を取り除くことが出来ることが知られており、こうして安定化した真空解の超対称性が破れると正の宇宙項を持つ理論が構成できる。このような「フラックス宇宙」の中に現実的な統一模型が存在する可能性を探求する。

進行状況報告


本ページに関する問い合わせ先:東大素粒子センター・坂本 宏sakamoto@icepp.s.u-tokyo.ac.jp

2008年2月14日更新