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末原研究室 平谷紘大氏が第九回粒子物理コンピューティングサマースクールで優秀発表賞を受賞

第九回粒子物理コンピューティングサマースクール

現代の素粒子物理、原子核物理、宇宙物理分野の大規模実験プロジェクトでは、加速器の高輝度化や測定器の高精度化に伴い、大量のデータ処理が必須となっています。計算機を駆使して実験データを処理し物理成果をあげることは、大規模実験のみならず小規模実験においても当然のように行なわれており、各実験プロジェクトにおける“計算機技術”はひとつの大きな柱として注目されています。
この重要性にいち早く着目した粒子物理コンピューティング懇談会(有志)が主催する「粒子物理コンピューティングサマースクール」は2017年度のスタート以降、全国の大学の修士課程大学院生をコアの対象に毎年夏に開催されており、コンピューティングを主題とした集中トレーニングを通して最新の計算機利用技術を習得するとともに、ソフトウェア開発に挑戦するモチベーションを高め、計算機のプロフェッショナルとして国際的に活躍する人材の育成を目指しています。
今年は7月27日から31日の5日間にわたって、高エネルギー加速器研究機構令和8年度加速器科学国際育成事業(IINAS-NX)の支援を得て、同機構で開催しました。4日間の受講・実習の後、5日目の最終日には学生一人ひとりがスクール期間中に取り組んだ実習成果の発表会が設けられており、全参加者のなかで評価の高い学生数名に贈られる「優秀発表賞」を末原研究室修士1年の平谷紘大氏が受賞しました。

対象発表

生成モデルを用いたGeant4の高速化

感想と今後の抱負

私は、今回 Deep learning をテーマに選び、「生成モデルを用いたGeant4の高速化」について発表を行い、優秀発表賞を頂くことができました。
素粒子物理学実験の分野では、実験を問わず深層学習の技術が重要になってきていると認識しております。その中で私は、現在同分野において欠かせない粒子輸送シミュレーションであるGeant4を、深層学習の一つである生成モデル(Variational AutoEncoder:VAE)を用いて学習させ、置き換えることで高速化するということに取り組みました。また同時に、学習データに用いていない入射エネルギーに対しても、生成モデルで再現することで、連続なエネルギーに対して高速にシミュレーションを生成できる可能性に挑戦しました。
本スクールでは、計算機の発展に伴って粒子物理分野で必要となったコンピューティング技術やソフトウェア技術を、幅広くかつ実践的に学ぶことができました。また、スクールの4日間や最終日の発表を通して、同世代の様々な研究を行う学生からたくさんの刺激を受けることができました。私は、現在も機械学習を用いた研究を進めているので、このスクールで学んだことを積極的に活かしていきたいと考えております。
最後になりますが、このような貴重な機会を提供してくださった世話人の先生方をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

関連リンク

第九回粒子物理コンピューティングサマースクール(PPCC-SS-2026) (関連サイト)