ヒッグスファクトリー夏の学校は、高エネルギー委員会のもとでILCの推進活動を担うILC-Japanが主催し、高エネルギー加速器研究機構令和7年度加速器科学国際育成事業(IINAS-NX)の支援を受けて、8月29日から31日の3日間にわたり東京大学山中寮内藤セミナーハウスで開催され、総勢55名の方にご参加いただきました。
本スクールは、主に大学院生・若手研究者を対象とし、同様の取組みとして過去に開催された「ILC夏の合宿」(2010-2021年)や「LCWSプレスクール」(2024年)を発展させ、ILCを含む将来コライダーの物理・測定器・加速器をカバーしつつ、つながりが強い広大な研究分野も取り入れて、加速器科学及び関連分野の人材育成を目指すという新しいコンセプトのもとに企画しました。
スイス・CERNの高輝度LHC(HL-LHC)実験終了後の将来計画に関する世界的な検討が進むなか、次のコライダーの最有力候補であるILC, FCCee, CEPC等の電子陽電子衝突型ヒッグスファクトリーを中心とした研究の動向の理解を深めるため、著名な講師陣(理論・実験)による基礎から最先端の内容までをトピックとした講義や参加者による研究発表を繰り広げ、活発な質疑応答および議論を行ないました。また、研究者・学生を問わず参加者同士が情報交換したり、日常生活や研究者のキャリアなどのさまざまな話題で盛り上がり、互いに刺激し合う交流の場も設け、新しいネットワークづくりに繋げることができました。
また、全参加者による投票で、学生・若手研究者の特に優れた発表に対して、トーク賞とポスター賞を贈りました。詳細は、関連リンクをご覧ください。
本スクールに快く学生を送り出してくださいました各研究室の先生方、講義を引き受けていただきました講師の先生方、また準備や運営にご助力いただきました世話人の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。さらに、3日間の盛り上がりは、積極的に参加してくれた学生の皆さんの熱意、講師の先生方の情熱の賜物です。次回もまた多くの皆さんが参加していただければ幸いです。
関連リンク
Summer school for Future Higgs Factories 2025 (関連サイト)