新型ドリフトチェンバーがPSIに到着

MEG II実験のドリフトチェンバーは長い円筒型の単一ボリュームで、タイミングカウンターとの間の物質量を最小限に抑え、陽電子の測定効率を格段に改善しました。その長さは約2メートルで、半径17~29cmの位置に10層のドリフトセルがステレオ角を持って張られており、陽電子の多重散乱を避けるためヘリウムを主成分としたガスを使用します。イタリアのグループが担当して開発・製作しました。建設中に何度もトラブルがあったため予定よりかなり遅れましたが、2018年7月にイタリア・ピサからPSIに輸送され、試験後にビームラインのCOBRA電磁石内に設置されました。

ワイヤー張りの終了したドリフトチェンバー ©MEG Collaboration
ワイヤー張り中の点検作業 ©MEG Collaboration
COBRA電磁石内に設置する前にイタリア大学院生がドリフトチェンバーの試験 ©MEG Collaboration