ミュー粒子の輻射崩壊からのガンマ線を判別する検出器

MEG II実験で新しく導入した輻射崩壊検出器(RDC:Radiative Decay Counter)は、液体キセノン測定器が捕らえたガンマ線がμ→eγ崩壊ではなく、通常のミュー粒子の輻射崩壊から来たものであることを判別します。ミュー粒子の輻射崩壊は必ず低エネルギーの陽電子を伴い、RDCはこれを捉えることで輻射崩壊かどうかを判別します。これにより背景事象を減らし、さらに確実にμ→eγ崩壊を発見することが可能になりました。

PSIのビームラインに設置されたRDC検出器(奥の六角形状のもの) ©MEG Collaboration
RDC検出器を組み立て中の大学院生 ©MEG Collaboration
完成したRDC。プラスチックシンチレータ12枚と2cm角のLYSO結晶76個から成る ©MEG Collaboration