2010年実験に向けてドリフトチェンバーを改良

ミュー粒子運動量を調整するためにターゲットの上流に置くフィルムの調整や、5枚のドリフトチェンバーの製作・交換が行なわれ、9~12月に物理データ取得を実施しました。年の終わりまでに5,000億ものミュー粒子崩壊を観測しました。より少ないデータを用いた予備的な結果から大きな期待がありましたが、結局、崩壊現象の発見には至らず、標準理論を超える新理論に対して以前の実験より5倍厳しい制限を加えることになりました。

物質量を極限まで小さくしたドリフトチェンバーの概要図と実物写真 ©MEG Collaboration