陽子・陽子衝突を用いた素粒子研究に挑む、ATLAS実験グループ発足

LHC委員会に提出されたATLASコラボレーションの趣意書 ©ATLAS experiment

日本の研究者が集中的に参加しているATLAS実験は、その名がA Toroidal LHC ApparatuSという文字列に由来するように、巨大な超伝導トロイダル型マグネットを用いて、ミューオン粒子の運動量をカロリメータの外側で精度よく測定するように設計された装置です。

ATLAS実験グループは1992年10月に趣意書を提出し、LHC委員会に技術提案を行ないました。 1996年初めに技術審査の承認を受け、同年12月15日に第1回報告書を提出し、以降、一連の技術デザインレポートが多数提出されました。 1997年7月、委員会はATLAS検出器の建設をついに承認し、 世界各国のチームは検出器部品の製作や、最終的な技術開発に取り組むことになりました。

ATLAS technical proposal ©ATLAS experiment
Building40に集まるATLAS実験グループメンバー ©CERN