新学術領域「先端加速器LHCが切り拓くテラスケールの素粒子物理学 ~真空と時空への新たな挑戦」が本年より発足しました。
この領域は、LHCでのヒッグス粒子や超対称性などの新しい素粒子現象を 確実に発見し、これらの素粒子をプローブとして真空や時空の構造を 探っていく、従来にない新しい研究です。
従来の素粒子中心の研究を大きく拡げて、 研究対象を素粒子・真空・時空へと拡大し、 宇宙の多様性の起源、初期宇宙と宇宙誕生の謎、 時空のコンパクト化や真空の構造、 重力の解明、暗黒物質、力の統一、素粒子の世代の解明、超弦理論など 多彩な研究テーマにつなげていきます。
またこのテラスケールの物理成果の更なる実験的な検証に向けて 次世代実験の準備研究も進めていきます。
この研究領域を更に深く掘り下げたり、大きく外に広げたりするために、 関連する実験、理論両面での研究を幅広く公募研究を募集します。
公募の対象となる研究は以下に3つのタイプを考えています。 以下にあけます計画研究と対応つけてご応募ください。 (対応が分からないときは浅井まで問い合わせてください)
構成する計画研究は
班 | 研究代表者 | 研究課題 | 備考 |
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A01 | KEK・ 徳宿克夫 | ヒッグス粒子の発見による素粒子の質量起源の解明 | 半導体検出器開発を含む |
A02 | 東大・ 浅井祥仁 | 超対称性の発見と大統一理論の実験的検証 | 超伝導技術開発を含む |
A03 | 神戸・ 藏重久弥 | 素粒子標準模型の精密検証で探るテラスケール物理現象 | ミューオン検出器開発を含む |
A04 | 名大・ 戸本誠 | トップクォークを用いた新しい素粒子現象の探索 | 高速トリガー開発を含む |
A05 | KEK・ 野尻美保子 | テラスケール物理の理論的研究 | 理論研究、現象論、特に実験と理論の架け橋 |
A06 | 東大・ 駒宮幸男 | LHCでの発見が導く次世代エネルギーフロンティアの発展 | カロリメーター開発を含む |
B01 | 東北・ 山口昌弘 | LHC時代の新しい初期宇宙像 | 理論研究:宇宙 |
B02 | 阪大・ 細谷裕 | テラスケール物理がもたらす新しい時空像 | 理論研究:時空 |
B03 | IPMU・ 渡利泰山 | テラスケールの物理から超弦理論への展開 | 理論研究:超弦理論、コンパクト化 |
B04 | 名大・ 久野純治 | テラスケール物理における世代構造の研究 | 理論研究:素粒子の世代 |
書類の作成などは、 こちらをご覧下さい。 期間は2年で、実験系は年間300万程度, 理論系は年間200万程度を予定しております。 皆様のご応募をこころからお待ち申し上げます。
領域代表:浅井祥仁