計画研究A06「L H C での発見が導く次世代エネルギーフロンティアの発展」

本計画研究の目的は、LHC でのテラスケース物理の成果を基に、素粒子物理学の今後の方向性を見極め、国際的な動向も踏まえつつ、エネルギーフロンティアの次世代実験の展開を計ることにある。DLHC(エネルギー増強LHC 計画)やSLHC(ルミノシティー増強LHC 計画)などや、ILC(リニアコライダー)などの次世代実験が考えられている。LHC で発見されたテラスケール物理をより詳細に解明し、現象の発見に背後に潜む「原理」の発見につながるように次世代実験を導く。

わが国が主導権をとっていくためにはこの方向性を早期に見極めなければならないので、LHC・アトラスでの物理研究グループA01-05 と共に研究を進め、発見されたテラスケール物理の詳細な解明に今のLHC で出来ないことが何かを見極め、次世代実験の準備に反映させる。

また次世代実験の基礎となる加速器技術も不可欠であり、開発研究を計画研究A02 と連携して行なう。次世代のエネルギーフロンティア実験には詳細な高精度測定が必要であり、最新の高性能の技術を集めて検出器を製作する必要がある。本研究は、ジェットのエネルギーや方向を正確に測定するカロリメータを次世代実験に向けて開発研究を行なう。A01(半導体飛跡検出器)A03(ミューオン検出器)、A04(トリガー)の研究と合わせて主要なコンポーネントが全てカバーされる。

研究組織

研究代表者 駒宮幸男 東京大 理学系研究科 教授 総括、ロードマップ
研究分担者 川越清以 九州大 理学研究院 教授 次世代実験での物理研究
連携研究者 大谷航 東京大 素粒子センター 准教授 カロリメータ開発
連携研究者 神谷好郎 東京大 素粒子センター 助教 カロリメータ開発

(研究者、大学院生あわせて10名程度)