一般公開講演会      
    
 素粒子と宇宙   -- 素粒子物理の最前線と新しい宇宙像 --
   

   日時:平成14年10月19日(土)13時 〜 16時 [開場12時30分]
   
   場所:東京大学 安田講堂(入場無料)1000名(先着順)
            千代田線 根津駅 /丸の内線 本郷三丁目駅 /南北線 東大前駅
            より徒歩10分
   
   問合せ先:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
                [Tel] 03-3815-8384
                [E-Mail] hisho@icepp.s.u-tokyo.ac.jp
  
[講演スケジュール] 12:30〜 開場 13:00〜13:20 「挨拶」 東京大学 名誉教授 小柴 昌俊  13:20〜14:20 「物質と時空の謎を探る」 東京大学 教授 素粒子物理国際研究センター長 駒宮 幸男  14:30〜16:00 「宇宙の創成と未来 -- 宇宙論の新展開」 東京大学 教授 理学系研究科長 佐藤 勝彦 内容:前世紀初頭に誕生した量子論とアインシュタインの相対性理論は、人類の    自然観に大きな変革をもたらしたばかりでなく、図り知れないほど数々の    応用技術を生み出してきました。素粒子物理学はこれらを基礎として、そ      の後の加速器の発展によりもたらされた怒涛のような新たな発見の連続に      より、「物質の究極構造」と「力の根源」を解明してきました。      アインシュタインの夢であった各種の「力」の統一的な理解も、もはや夢      ではなくなりつつあります。    一方、宇宙の観測から、我々の宇宙が膨張していること、時間を遡(さか      のぼ)れば宇宙創成の「ビッグバン」にたどり着くことがわかりました。      初期の宇宙に存在した素粒子たちとそれらの間に働く力によって、「ビッ      グバン」以降の宇宙の歴史が左右されることも理解されてきました。    最初の宇宙の観測結果は、素粒子物理学の発展と相俟って、宇宙誕生直後      の姿に迫りつつあります。    最近の素粒子物理では、「質量」とは何か、素粒子と時空の構造がどのよ      うに関係しているか、などの根源的な疑問が実験によって解明できる可能      性も出てきました。宇宙のエネルギーの殆どが、通常の物質とは異なる      「暗黒物質」と暗黒エネルギー」に占められているという最近発見された      驚くべき事実も、宇宙初期の素粒子の振舞(ふるまい)から説明出来るか      もしれません。 このように素粒子の極微の世界と、宇宙という極大の世界の研究は強く結      ばれて一つの大きな学問体系となりつつあり、次の世代の人々が益々多く      のエキサイティングな発見をすることになるでしょう。