最近の結果はこちら

2010年

10月(ATLAS実験):320nb-1の7TeVデータを用いてゲージボソン(W/Z)の生成断面積を測定した。W/Z粒子はすでに発見された標準理論の粒子であるが、7TeVというエネルギーでどの程度生成されるか?ということを初めて測定した。理論で予言する値は誤差の範囲で一致しており、標準理論の予言能力の高さを改めて確認した。プレプリ

9月(ATLAS実験):3.1pb-1の7TeVデータを用いて2つのジェットの角度分布から新しい相互作用の探索を行った。クォークは現在素粒子と考えられているが、標準理論を超えたいくつかのモデルではこれは低エネルギーでの描像であってLHCのように高いエネルギーで観測するとさらに内部構造を見ることができ(これが新しい相互作用!)、結果として標準理論(QCD)が予言する振る舞いからのズレの観測を予言する。このズレの有無をジェットの角度分布を使って検証した。Compositeness scale Λ = 3.4TeVまでそのような新しい現象が見られないことを確認した。プレプリ

9月(CMS実験):荷電粒子を用いて2つの粒子の位置相関を検証したところ、我々がデータ検証に使っているQCDモデルでは説明できない現象を発見した。QGP(クォーク・グルーオンプラズマ)に関連する発見か?ということでCERNでのセミナーにも多くの研究者が参加しその結果と解釈を議論した。プレプリ

8月(ATLAS実験):315nb-1の7TeVデータを用いて2つのジェットからなる新しい粒子探索を行った。Excited quarkを予言するモデルに対して0.30TeVから1.26TeVまでの質量領域においてそのような新粒子がないことを95%CLで確認した。データ取得から4か月程度で既存の結果を更新したことで、ここでも紹介されるように7TeVというエネルギーは新粒子、新現象を探す上で非常に有利であることを改めて確認した。プレプリ

研究者向けページ

こちらからご覧いただけます。